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チャリギョ!

「チャリンコ」行政書士の事件簿

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死因贈与と仮登記。

2012.08.08 (Wed)


死因贈与契約を締結した際に行う当該不動産の仮登記。これが何故行われるかというと、もし二重譲渡のような対抗関係が生じた場合、登記がないと第三者に対抗できないからです(民法177条)。原則、登記があれば勝ちってことですな。

登記実務に関わることはあんまりないので専門外ですが、大きく分けると仮登記には以下のパターンがあるようです。

①本来ならば本登記を申請すべきだけど、本登記に必要な諸条件が揃っていない
 から、やむを得ず登記上の準備を保全するために行う場合
②登記すべき権利変動はまだ生じてないけど、将来権利変動を生じさせる請求権が
 あって、これを保全しようする場合
③権利変動自体が始期付とか停止条件付とか、将来において確定すべきものである
 ときに、その条件付権利を保全するために行う場合


死因贈与契約による登記の目的は始期付所有権移転仮登記となる訳ですから、この場合は②とか③のパターンに該当するのでしょう。遺贈のような単独行為では仮登記を行うことは出来ません。でも死因贈与は契約ですから、受動者側には目的物を取得する請求権が発生しますので、保全すべき権利があると言えます。

じゃあ、この死因贈与契約って取消せるの?

判例は「死因贈与の取消については、民法1022条がその方式に関する部分を除いて準用されるべきと解すべきである。」(最判昭和47年5月25日)と明示していますので、基本的には贈与者の最終意思を尊重すべきなのだと思います。しかし、判例も何から何まで自由に死因贈与の取消しを認めている訳じゃなくて、負担付だとか撤回権の放棄だとか、背景や事実関係によっては取消すことが認められない死因贈与契約もあります。

相手があることですからね。受贈者に保全すべき権利があって、贈与者が一方的に自由に取消すことができない契約だからこそ、仮登記が出来ると言える訳です。

受遺者側からすれば、仮にもし死因贈与契約を取消されたとしても、仮登記がなされていれば強力です。仮登記を抹消するには受遺者の同意・協力が原則として必要になりますから、受遺者側の協力がない限り抹消はなかなか困難になります。問題になるのは、遺贈者や利害関係人が契約取消しや抹消登記を望んだ時に、相手側の協力が得られない場合です。対話を通じて現実的な落とし所を探るか、無効や不履行を理由として法的手段に打って出るか。その場合、契約の内容がどうなっているのかも関係してきますね。

いずれにしても、遺贈者の意思が「この人にこの不動産を残したい」とハッキリしている場合は、遺言や遺贈よりも確実な手段であることには違いありません。

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ひとこと

田原 亮

Author:田原 亮


ゆい生活法務事務所 公式ブログ
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タイトルはただのパクリです(笑)。
楽しみながら更新したいと思います。

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